有馬裕之(ありま ひろゆき)

1956年、鹿児島県生まれ。京都工芸繊維大学卒業後、1990年、有馬裕之+Urban Fourthを設立。 主な作品に 「MA」「太宰府の住宅」「introspective」「ab」「second plate」「studio D」「M/異化された場」。 現在、コンセプトプログラム「earth lounge」を進行させている。

Jun 20 2007

ソウル/熱

東京から福岡を経由してソウルに来た。
この数日ソウルの気温は異常に高い。灼熱という感じだ。
同行した友人が「韓国に来ると日本とは文化のペースが違うから、それに惑わされて高揚して熱く感じるのだと思う。」
と話していたが、「精神の高揚⇔体感温度」‥?‥納得してしまうのがソウルの今だ。

空港から迎えの車に乗って移動して、ある舞台に連れていかれた。
席を指定されて座るとステージが始まった。
目の前で、街の何処にでも居る少年少女達が踊りはじめた。「熱」いパワーを感じる。
全く前情報無くどんな舞台なのだろうかと思っていたが、
ストリートダンサーとバレリーナが繰り広げる「ビーボーイ サランハン バレリーナ」という
不良少年達が主役のブレイクダンスを踊るダンスパフォーマンスであった。
10m×20m程度、70 cm程の段差のある簡素なステージを階段状の客席に座った300名ぐらいの観客が取り囲んで見るという会場だ。


street1.JPG b1.jpg


観客の行動に制限は無く、雑談/携帯電話/飛び込み参加などすべてOKと言う舞台である。
今回そのプロデューサーのchoiとミーティングがセットされていて紹介され面談し
彼の「熱」い思いを聞いた。
街の不良少年達との出会い/その自立/プロダンサーとしての未来…など感動的な内容であった。

ソウルに来るといつもこのような「熱」が連続しているように感じる。
たくさんの人々と会って、そして終日移動し、過ごして、スケッチをして‥という輪廻が続く。
今回もそうだ。

そう言えば、数年前にソウルのcoexセンターで行なわれたデザインイベントで
私、アランチャンやカリムラシッドなどにそれぞれ場所が与えられ、「dining」というお題で
インスタレーションを作ったことがあった。
私が実現したのは7.5m×4.5mの巨大なテーブルを置いて会場に訪れた人に自由に使用してもらうというものであった。
「1人でも楽しい。2人でも楽しい。100人でも楽しい。それぞれの食を楽しんで欲しい。それがdining。」
というのが思いであった。
たくさんの人が訪れ意図した通りに使って、おしゃべりし、休憩し、楽しんでいた。
ふと気がつくとその巨大テーブルに隙間無く人が座っているという場面が常にあった。
今回会ったいくつかの雑誌のインタビュアーはその時のことを鮮明に覚えていて、
それを起点にその次のステップに話しが進んだ。
デザインが記憶に残りそれが次を誘発するということが出来たかな‥と実感した。


ジャイアント4.jpg ジャイアントテーブル.jpg


これから何回かのソウル通いが続くのだろうと予感している。
しばらく「熱い」ソウルが身体を通過していく。

12:53 PM

コメント

冒頭のダンス・パフォーマンスは、客席の予期せぬ動きに敏感に反応する緊張を(踊り手も観客も)強いられるというあたりが、「ストリート」らしく新鮮です。個人的にはSTOPMのパーカッション+ダンスのパフォーマンスが好きなんですが、かなり計算され尽くしていて、「時間」や「場」に鋭く反応するタイプのものとはちょっと違う気がします。

そしてアラン・チャン!初期の作品は大好きです。グラフィックの仕事を離れ、「茶語」のプロデューサーになって、今はどうしているのでしょうか・・・

投稿者 D : October 19, 2007 12:12 AM




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