
1971年、北海道生まれ。東京大学工学部建築学科卒業後、2000年、藤本壮介建築設計事務所を設立。主な作品は「伊達の援護寮」(2003)「T house」(2005)「情緒障害児短期治療施設」(2006)。現在、武蔵野美術大学美術資料図書館のプロジェクトが進行中
WEBアドレス:http://www.sou-fujimoto.com
昨晩は、新建築編集部の四方さんと、カメラマンの山森さんが事務所に来ました。
先日撮っていただいた千葉の別荘の写真を持ってきてくれたのです。
ポジをライトテーブルで見るのですが、良い感じの写真がけっこうありました。
昨日も書きましたが、写真というのは面白いですね。
僕は、以前は、自分の設計した空間について、やはり自分が一番良く知っているのだと思っていた。でも最近は、ぜんぜんそんなことはないということを気がつかされることが多いです。
特に僕の建物は、一歩足を踏み出すと、見える風景が変化するようなつくりになっていること、そして写真の画角の中の歪み方の具合でだいぶ印象が違うことなどから、僕自身は写真になった自分の建物を、写真家ほどにはイメージできていないんですね。
そうすると、出来てきた写真をみて、こんなふうに表現できるのか、とか、こんな見え方があったのか、と、発見することが多くなってきて、それはすごく楽しく、また刺激的な体験です。
自分で全部知っているよりも、いろいろな人の写真によって知らない風景を発見することのほうがずっと楽しい。
僕は、建築の空間というのは、本当には写真には写らないなどと思っているわけではなくて、むしろ、その建築についての、時間的、空間的な体験の総体のようなものを、写真というのは、一瞬の、しかも固定された一つのアングルのみによって、それでも表現してしまうものなのだと思っています。そんな写真に出会えると、嬉しいですね。そのような写真は、決してその建築の空間をそのまま捉えているわけではないのだけれど、でも、なにか、空気感というか、まさに建築としかいえないものを、捉えることが出来るのだと思う。
昨日の写真でも、いろいろな発見があって、お二人ともよく知った仲なので、くだらないことをいいながら長々と楽しい時間を過ごしました。
今回は、新建築の撮影と同じ日に、このDETAIL JAPANのブログコーナーにも参加している写真家の阿野さんにも撮影してもらったのですが、これがまた新鮮な発見があって、すばらしい写真でした。阿野さんは、ぶつぶつ独り言を言いながら、はいつくばったり、海に入ったり、動物のように動き回って、楽しそうに撮ってくれました。これがまた嬉しいですね。阿野さんの写真も、どこかで発表できたらと思います。
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